業務内容
「有人与圧ローバー」は、宇宙飛行士が乗り込み、ローバー内で生活しながら、月面を探査する探査車です。無人期間も含め、月面の地質・資源の調査などを広い範囲で行うことが可能であり、持続的な月探査を目指すアルテミス計画※の中で、非常に重要な役割を果たします。有人与圧ローバーは、世界初のシステムであり、日本初の単独で機能する「有人宇宙船」でもあります。
https://humans-in-space.jaxa.jp/biz-lab/tech/pressurized-rover/
https://www.youtube.com/shorts/vnL_YymY9Vc
https://www.youtube.com/watch?v=T_mUDDYpxYs
※アルテミス計画とは、米国主導の国際協力体制のもとで、月面の開発や拠点の建設を進め、人類が月面で常に滞在できる環境を構築することを目指したプログラムです。2024年4月に日米間で「有人与圧ローバーによる月面探査に関する実施取決め」が署名され、日本が有人与圧ローバーを開発・運用することや日本人宇宙飛行士2名が月面で活動することが約束されています。
JAXA有人与圧ローバーエンジニアリングセンターでは、有人与圧ローバーの開発を進めており、その中で、主に自動走行システムの開発に係る業務を担っていただきます。
具体的には,以下の業務を担当いただきます。
・航法や誘導制御を含む、自動走行システムに係る要求設定や仕様検討、課題解決等
・NASAや国内メーカ等との技術調整を含むシステム・サブシステム・機器等の開発
・月面での運用のための準備
・開発コスト・スケジュールを含むプロジェクト管理
今後JAXAでは、アルテミス計画をはじめ、様々な国際共同プロジェクトが予定されています。有人与圧ローバプロジェクトを通じて得られるARTEMIS計画を構成する様々な各種システムの仕様、技術基準、安全要求等の知見、大規模国際共同プロジェクトのシステム開発経験、更には国内外の技術調整を通して築く人脈は、今後の国際宇宙探査プロジェクトにおいて、極めて有用な資産となるものであり、アルテミス計画で目指す「人類が月面で常に滞在できる環境の構築」や持続的な月探査の実現に向けて活躍頂けることを期待しています。
< 変更の範囲 :機構が定める業務の範囲 >