研究内容
現在,ソーラー電力セイル探査機OKEANOSによる外惑星領域探査計画の研究開発が行われている.
本ミッションにおいては,システムの要である1辺40m級のセイルの運動や形状を考慮したシステム設計が非常に重要となっている.なぜなら,大型セイルの挙動やそれに起因する外乱が,探査機全体の運動を支配するからである.
本テーマでは具体的に,セイルにはたらく太陽光圧による外乱を受けた軌道・姿勢運動を,探査機モデルをベースとした数値計算により正確に予測すること,さらに,それに基づいた適切な制御システム,特に光圧を積極的に利用した機器の設計,製作,試験を行うことが要求される.これは,探査機の搭載推薬量を適切に設定することにつながり,極めて重要である.またこれに関連し,ダイナミクスに基づいた最適なセイル設計を目指す,セイルダイナミクスの基本原理解明に関する研究,および派生する関連ダイナミクスに関する研究も広く行う.