[一覧に戻る]

【宇宙航空プロジェクト研究員】将来の惑星探査ローバの研究開発

研究内容

日本ではSLIM探査機により国産技術を用いた初の月面軟着陸に成功した.世界的には,アメリカ合衆国がアルテミス計画により月面探査活動を活発化させている.日本の月面探査も何からの形で継続される予定であり,着陸後に何らかの月面活動をする移動探査ロボットは科学コミュニティで手に入れなければならないコアな技術である.この他,火星においても移動ロボットによって日本独自の探査を行なう計画もある.

月面や火星において着陸の候補となる地点は,クレータのリムの傾斜地,洞窟の内部,崖下など,これまで人類が到達したことのない科学的興味の高い地形である.最終的には,そのような場所からサンプルを取得することが重要である.

 

これらの地形は着陸機が着陸するには難易度が高いため,その周囲の比較的安全な地点に着陸し,そこからローバでアクセスするという手法がとられる.また,洞窟内部に単体のロボットで進入すると全損の危険があるため,有人活動と同じく複数のロボットを用いる新しい探査手法も提案されている.本研究では,これら難易度の高い地形にアクセスするためのローバに関して,探査システム,知能化,移動メカニズム,自己位置同定手法など将来必要な技術の研究を行なう.これまでの諸外国の月・火星探査ローバは比較的平らな地形を長距離安全に走破する例が多いため,これまでにはない発想が求められる.

 

研究と同時に,現在検討が進められているSLIM以降の月探査ローバのシステム検討にも従事する.特に,研究成果を将来の探査ローバに反映させることが重要である.このため,机上の空論ではなく,電力や処理能力などの観点で月面・火星表面で実現可能なローバを想定したうえで研究を進め,その成果をフライトモデルに適用する観点で研究を進める.

 

このような研究のやり方により,これまでに蓄積した研究開発能力をもとに,地上で使われる技術を宇宙探査ミッションに適用できる能力をのばし,将来の宇宙探査で活躍できる人材を育成する.

 

<業務の変更の範囲>なし(上記の業務内容に関連する業務を超える変更がある場合、契約を改定する)

応募者に求める能力・資質・経験

以下のどちらかの能力,経験が望まれる.
(a) ロボットに関する研究経験があること.
できれば,これまでに実際に動作するロボットを使った研究経験があることが望ましい.
(b) 電気電子工学の知識があること.
探査ロボットはエレクトロニクス機器であり,この開発には電気電子工学の知識が要求される.

「プロジェクト貢献」への業務従事割合

50%

研究環境(研究に使用できる施設整備、研究をサポートする人的環境)

宇宙科学研究所・宇宙機応用工学研究系に在籍し,ミッションおよび搭載機器開発の経験が豊富な教員が指導にあたる.
将来ミッションの検討と,搭載機器の開発・試験作業も担当してもらう.
3Dプリンタによる試作が可能である.また,これまでのミッション機器開発で使用した搭載コンピュータ/FPGAの開発環境,画像処理をFPGAで動作させる環境,各種の数値計算ツールを使用することができる.

受入責任者/研究指導者

受入責任者 宇宙科学研究所宇宙機応用工学研究系   教授・吉光徹雄

研究指導者 宇宙科学研究所宇宙機応用工学研究系   教授・吉光徹雄

      宇宙科学研究所宇宙機応用工学研究系 准教授・大槻真嗣

      宇宙科学研究所宇宙機応用工学研究系 助教・宇佐美尚人 

勤務地

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 相模原キャンパス

 

<変更の範囲>機構規則に基づきテレワークを行う場合はその場所、組織改編等により業務の実施場所が変わる場合に機構が定める場所

配属予定部署

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所

宇宙機応用工学研究系

任期

3年

・年度毎の雇用契約を締結します。

・雇用期間については、各年度末に業績評価を行った上で、当初採用日から通算して原則3年まで延長されます。(但し、育休等の期間分延長可。上限10年)

応募締め切り

2024年8月30日(金)17:00(日本時間)

 

※申込期限必須の為、お時間に余裕をもってエントリーください。

※毎月第3木曜日のAM1:00~5:00の間、各募集職務のページ定期メンテナンスの為、お申し込みページをご利用いただけません。ご迷惑をお掛けしますが、上記時間を避けてのお申し込みをお願いいたします。

応募書類

宇宙科学研究所・宇宙航空プロジェクト研究員採用TOPページに記載がございますので、ご確認の上エントリーをお願いいたします。


「様式2 研究指導者もしくはこれに代わる者の推薦書」につきましては、下記のいずれか必須となります。
●応募フォームへの添付
●推薦者が isas-hrtask*ml.jaxa.jp (*を@に変えて送信ください)宛にPDFを直接メール送付

今後の選考日程(予定)

(1)書類選考結果通知:2024年9月下旬頃を予定
(2)面接選考(ウェブオンライン面接):2024年10月中旬(10月16日を予定)

   ※当日は、研究計画、将来のキャリアビジョンについて、10分間のプレゼンテーションを行っていただきます。
    書類選考通過者は、面接日までに上記プレゼンテーション資料(PDF)を送付いただきます。

(3)内定通知:2024年10月中旬~下旬予定

   ※上記日程は変更となる場合がございます。

採用日

原則として、2025年4月以降(応相談)

※当初約束した採用日から6ヶ月以内に着任できない場合は、採用が取り消されます。

問い合わせ先

※件名に【宇宙航空プロジェクト研究員採用】を入れてください。

 

■募集研究テーマに関するお問合わせ

 ※本募集研究テーマ以外のお問い合わせはお控えください。

 宇宙科学研究所宇宙機応用工学研究系   吉光徹雄 kikko*nnl.isas.jaxa.jp

 

■採用全般に関するお問合わせ

 人事部人事課 採用担当 jaxacareer*jaxa.jp

 

上記*を@に変えて送信ください。

受付終了