業務内容
近年、宇宙開発利用競争の熾烈化に伴い、世界ではデジタル技術を用いた開発サイクルの高速化など宇宙機システムやその開発プロセスの変革が進んでいます。本公募では、このような競争環境において世界と伍していけるよう、宇宙機システムやその開発プロセスの変革に資する以下のソフトウェア工学技術の研究開発業務に取り組んでいただける人材を求めています。
上記背景から、JAXAでは競争力の源泉となる要素のモデル※1を綜合(Synthesis)しながら、価値を生む新しいシステムの試作や価値評価を仮想空間内で迅速にできるようにするための工学手法(Model Centric Engineering)の研究開発を実施しており、そのうちソフトウェア工学技術を生かすことが期待される以下の業務を担っていただきます。
①綜合し生まれる社会価値(望ましい相互作用)の探索を効率化する技術の構築
②綜合し生まれるシステムの分析(望ましくない相互作用を防ぐ)を効率化する技術の構築
③そのシステムを構成する競争力の源泉となる要素の構築
(例:ソフトウェア定義化を実現する要素技術)
※1モデル:対象の実世界での振る舞いを理解し、これを関心点に着目して、数理や言語で表したもの
これらの業務では、技術を構築するだけでなく、どのような技術が必要かの構想立案から、軌道上での実証を含む技術の評価、普及や展開まで、研究開発ライフサイクル全体を経験いただく機会があります。また研究開発業務のみならず、プロジェクトの確実な実施のために、プロジェクトと連携し、ソフトウェア工学技術を活かし、宇宙機システムの設計や検証も担っていただく機会もあります。これらの活動を通し、研究者としては、研究による解決が必要な、現実の複雑なシステムの開発に存在する課題認識を形成いただくことが可能であると同時に、技術者としては、プロジェクトの成功に貢献いただくことが可能です。また論文発表や特許出願等の成果創出の機会も多く、将来、JAXAのソフトウェア工学技術領域をリードする人材となっていただくことを期待しています。
< 変更の範囲 :機構が定める業務の範囲 >