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【宇宙航空プロジェクト研究員】 OPENS-0探査機を活用した深宇宙航行科学観測の研究

研究内容

【JAXAプロジェクトとしての研究】
Eco &Fastクラスミッションの第一弾として日本独自の外惑星探査の技術実証を目指す「外惑星探査小型実験機(OPENS-0)」では、厳しいリソース制約の中でも航法カメラ、通信機器、耐熱複層膜等の「デュアルユース機器」を活用し、打上げから土星圏へ至る10年余りの深宇宙航行期間に、多彩な科学観測を行う計画である。具体的には、系外惑星直接撮像を目指した地球の光度変動観測、太陽コロナや惑星大気の電波掩蔽観測、小惑星帯天体のフライバイ光学観測、黄道光ダストの構造観測、惑星間塵の空間分布計測、土星円環の光学・電波観測とダスト計測の統合科学などを検討している。また「オプション機器」の位置づけながら、日本独自の小型高質量分解能質量分析器の宇宙実証を目指した装置開発も推進している。そこで本研究では、OPENS-0探査機に搭載されるいずれかの「デュアルユース機器」や「オプション機器」に関する研究・開発(ハード、ソフト両面)・試験・運用を確実に推進すると共に、それらを用いた科学観測の学術成果の最大化を目指す。

 

【自己の研究】
深宇宙航行中のOPENS-0探査機による科学観測の機会は、天文学、惑星科学、宇宙プラズマ物理学、アストロバイオロジー、海洋科学等の多彩な分野に、広く門戸が開かれている。本テーマへの研究提案はしたがって、申請者の専門分野を活かしつつ、深宇宙空間、特に外惑星領域でこそ未解決な課題に挑めるような「その場観測」に関する学際的研究を重視する。また、そうした科学観測の成果によって制約が可能となる、新たな理論や仮説を提唱する先進的研究も歓迎する。
                                                                      
【どういう人材を育てようとしているのか】
外惑星領域探査はこれまで欧米の独壇場であり、かつ最終探査対象に到達するまでに十年以上の長期間を要する営みであった。今般日本主導の外惑星領域探査を旗揚げし、持続可能な体制を構築してプログラム的に推進するためには、現在OPENS-0を主導する現役世代よりも十年以上若い、いわば学位取得間もない科学者が、現役世代とチームを組みながら、教訓や経験を継承することが不可欠である。そこで本研究では、日本唯一の深宇宙探査の現場である宇宙科学研究所ならではの経験を重ねつつ、世界の深宇宙探査の潮流も俯瞰しながら、自らの学術分野で日本が果たすべき将来ミッションを提案・推進できる科学者の養成を目指す。また刻々と変化し続ける深宇宙探査の世界情勢を冷静に分析し、将来にわたって国際協力と国際競争の両面で活躍できる人材を育てていく。

 

<業務の変更の範囲>なし(上記の業務内容に関連する業務を超える変更がある場合、契約を改定する)

応募者に求める能力・資質・経験

(1)  天文学、惑星科学、宇宙プラズマ物理学、アストロバイオロジー、海洋科学等、OPENS-0で計画されている科学観測に必要な学術分野の一つ以上に、専門的知識を有すること。

(2)  OPENS-0チームに属する所内外の科学者・技術者等と十分なコミュニケーションがとれて、海外も含めた共同研究を円滑に推進できること。

(3)  (1)に掲げた学術分野において、観測機器・分析装置等の設計・開発・評価・実験・運用・解析等に従事した経験があることが望ましい。

「プロジェクト貢献」への業務従事割合

50%

研究環境(研究に使用できる施設整備、研究をサポートする人的環境)

着任後はOPENS-0チームオフィスの設備が利用でき、選択した科学観測課題に応じて、同チームに所属する該当分野の研究指導者より、プロジェクト研究と自己研究双方に定常的な指導を受けることができる。またOPENS-0チームメンバーである所内外の理工学研究者・技術者や関連部署とも連携しながら、研究を推進できる。具体的には、ISAS所有の大学共同利用宇宙放射線装置や超高速衝突実験施設や振動・衝撃実験装置、JAXA内共用計算ワークステーションとライセンス取得済みの各種ソフトウェア等を用いて、機器開発や学術研究が可能である。また上記以外に観測分野の例として、天文観測研究ではハイエンドGPU計算機が、惑星間ダスト計測研究には、中低速衝突銃、自由落下塔、高速度カメラ、真空チェンバー、恒温槽、クリーンルーム、デジタル顕微鏡、真空チェンバー等も利用できる。

受入責任者/研究指導者

受入責任者 宇宙科学研究所宇宙科学プログラムディレクタ付 教授・船瀬龍

研究指導者 宇宙科学研究所宇宙物理学研究系                      准教授・河原創 

研究指導者 宇宙科学研究所太陽系科学研究系                      准教授・菅原春菜 

研究指導者 宇宙科学研究所学際科学研究系                         助教・矢野創 

研究指導者 宇宙科学研究所太陽系科学研究系                      特任助教・坂谷尚哉 

研究指導者 宇宙科学研究所学際科学研究系                         特任助教・木村駿太

勤務地

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 相模原キャンパス

 

<変更の範囲>機構規則に基づきテレワークを行う場合はその場所、組織改編等により業務の実施場所が変わる場合に機構が定める場所

配属予定部署

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所

宇宙科学プログラムディレクタ付

任期・待遇等

応募前に、必ず【宇宙航空プロジェクト研究員採用(宇宙科学研究所)採用ページ】をご一読ください。

 

3年

・年度毎の雇用契約を締結します。

・雇用期間については、各年度末に業績評価を行った上で、当初採用日から通算して原則3年まで延長されます。(但し、育休等の期間分延長可。上限10年)

・年収目安
約530万円(人事院勧告・給与制度の見直し等による、変更する場合があります。)

諸手当通勤手当、住居手当、業績手当、期末手当など(任期制給与規程に基づき支給)

・研究費
研究員個人に対する個別の研究費を支給する。(ただし予算状況による)

応募締め切り

2025年8月27日(水)17:00(日本時間)

 

※申込期限必須の為、お時間に余裕をもってエントリーください。

※毎月第3木曜日のAM1:00~5:00の間、各募集職務のページ定期メンテナンスの為、お申し込みページをご利用いただけません。ご迷惑をお掛けしますが、上記時間を避けてのお申し込みをお願いいたします。

応募書類

宇宙科学研究所・宇宙航空プロジェクト研究員採用TOPページに記載がございますので、ご確認の上エントリーをお願いいたします。


「様式2 研究指導者もしくはこれに代わる者の推薦書」につきましては、下記のいずれか必須となります。
●応募フォームへの添付
●推薦者が isas-hrtask*ml.jaxa.jp (*を@に変えて送信ください)宛にPDFを直接メール送付

今後の選考日程(予定)

(1)書類選考結果通知:2025年9月中旬~下旬頃を予定
(2)面接選考(ウェブオンライン面接):2025年10月中旬(10月15日頃を予定)

   ※当日は、研究計画、将来のキャリアビジョンについて、10分間のプレゼンテーションを行っていただきます。
    書類選考通過者は、面接日までに上記プレゼンテーション資料(PDF)を送付いただきます。

(3)内定通知:2025年10月下旬予定

   ※上記日程は変更となる場合がございます。

採用日

原則として、2026年4月以降(応相談)

※当初約束した採用日から6ヶ月以内に着任できない場合は、採用が取り消されます。

問い合わせ先

※件名に【宇宙航空プロジェクト研究員採用】を入れてください。

 

■募集研究テーマに関するお問合わせ

 ※本募集研究テーマ以外のお問い合わせはお控えください。

 宇宙科学研究所宇宙科学プログラムディレクタ付 船瀬龍  funase.ryu*jaxa.jp

 

■採用全般に関するお問合わせ

 人事部人事課 採用担当 jaxacareer*jaxa.jp

 

上記*を@に変えて送信ください。